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RIF:オントロジーの推論言語

RIF:オントロジーの推論言語

オントロジーにおいて推論は非常に大切な要素で、セマンティックWebのレイヤケーキ上で、推論を実現させるための構成要素は、RDFS、OWL等、記述論理(DL、以下DLと記述)ベースで、オントロジーの推論の記述が可能になります。RIFは更にそれを深く掘り下げたもので、DLベースで、より柔軟な推論を可能にする構成要素です。

 

RIF

 

RIF(Rule Interchange Format)は、セマンティックWebのレイヤケーキ上で、オントロジーの推論に関わるレイヤーに位置し、DLをベースにした、より柔軟な推論を可能にする構成要素です。セマンティックWeb上での推論は、RDFS、及びOWLで定義される語彙を用いて、概念の制約や、概念間の逆の関係性の推論等は行えるものの、「ある人が自分の親と兄弟」であるならば「ある人を叔父と呼ぶ」というような推論までは表現できません。

こういった、一般的な既成事実に基づいた推論が行えなければ、オントロジーにおける推論は不完全な形であり、セマンティックWebは不完全な形のままになります。以降、RIFがどのように、よりパワフルな推論を実現するかについて解説を進めて参ります。

述語論理(FOL)による推論

まずは、RIFにおける古典的な手法による推論についての概要をお伝えします。古典述語論理(FOL、以下FOLと記述)という、言わばDLの前身の記述論理を用いて推論を表現します。FOLで用いられるコンストラクタはDLと共通しており、記述方法等も似ているため説明は割愛します。

FOLによる推論では、以下のような論理式の割当により、与えられた命題の真偽性の判定を行います。理論の詳細は理解頂く必要は無いので、何となく概要を把握頂ければと思います。

  • 素論理式Φ、φはそれぞれ単体で正(True)と想定
  • 上の図は、素論理式Φ、φに関して、コンストラクタを適用した場合の真義の判定

このように、命題にFOLに基づく一定のルールを適用し、導き出された結論により、真義性を判定します。

プロダクションシステムによる推論

FOLによる推論は、一定の規則を当てはめていけば結論が導き出せるという点では重要なのですが、命題の元になる素論理式を常に正(True)と仮定しているため、実際の事実との乖離があった場合正しい結果を導き出す事ができなくなってしまいます。ファクトは外的要因により刻一刻と変化するもので、それが考慮されていないと柔軟な推論はできません。そこで、プロダクションシステムによる推論は、この点を加味した内容になります。

上の図は、プロダクションシステムによる推論を表現したものです。「短期記憶」と「長期記憶」というものを仮定し、先ほど説明したような、前提のファクト の変化に対しても柔軟な対応ができます。以下にプロダクションシステムのメカニズムについて解説を行います。

  • 短期記憶:外部世界から観測した、現在のデータ等のファクトを蓄積。それらを常に、追加・修正・削除を行い、ファクトを最新の状態に保つ
  • 長期記憶:If Then形式(こういうファクトであれば、こうなる)というルールベースのファクトを蓄積しておく。ファクトの内容が短期記憶に合致したら、ルールを発令する

このように、外部世界に接点のある「短期記憶」と「長期記憶」領域を仮定し、それらを利用してファクトを最新の状態に保つ事で、「ある人が自分の親と兄弟」であるならば「ある人を叔父と呼ぶ」というようなFOLでは表現しきれない、柔軟な推論が可能になります。

まとめ

オントロジーにおいて重要な要素の1つの推論を、RIFによって、外部世界から最新のファクトを学び適用する事によって実現ができる事についてお話をさせて頂きました。これにより、世の中にある前提条件等も推論出来るようになりますが、ファクトの公平性等についての判断は難しい側面もあります。ファクトの公平性の判断は、セマンティックに限った話だけで無く、AI全体で議論が必要な話なので、機会があれば別途解説を行います。